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四国初となる天然ガスを燃料とした家庭用燃料電池を今治市内に設置しました

平成18年10月20日
四国ガス株式会社

 四国ガス株式会社(社長:檜垣俊二)は、財団法人新エネルギー財団(NEF)が行う平成18年度「定置用家庭用燃料電池大規模実証事業」に協力し、家庭用固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステム(以下、家庭用燃料電池という)を今治市内に設置しました。都市ガス(天然ガス)を燃料とした家庭用燃料電池の設置及び運転は、四国初となります。

燃料電池の開発は、温暖化ガス削減と省エネルギー推進のための重要な取り組みとして国家プロジェクトとして位置づけられています。NEFが独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から助成金を受けて、平成17年度から一般家庭等での実測データを取得することにより、家庭用燃料電池の初期導入段階における技術レベル及び問題点を把握し、今後の技術開発の課題を抽出することを目的に「大規模実証事業」を創設しました。

本事業における平成18年度の家庭用燃料電池設置予定台数は全国で777台となっており、当社は、同事業に参画する東邦ガス株式会社(名古屋市)の協力事業者として、この内1台を今治市内で都市ガスをお使いのモニター先に設置いたしました。2年間程度運転を行い、耐久性や信頼性、効率性などのデータ収集に協力し、将来の市場導入に向けた準備を進めてまいります。

(参考資料)

大規模実証事業への参画概要
燃料電池種 固体高分子形
出力 1kw
燃料 都市ガス(天然ガス)
設置場所 愛媛県今治市蔵敷町
設置台数 1台
システム提供者 株式会社荏原製作所

家庭用燃料電池システムの概要
 家庭用燃料電池システムは、水の電気分解の逆反応を利用して水素と酸素から電気と水を作り出します。また、この反応は発熱を伴うため、電気と同時に熱(温水)も作り出せ、コージェネレーションシステムの発電装置として期待されています。
同システムは、燃料電池本体と排熱利用給湯暖房システムからなります。燃料電池本体は、発電出力1kwであり、その範囲内で家庭の電力使用量に合わせて発電出力を変化させ、電力供給を行うことができます。
排熱利用給湯暖房システムは、主に貯湯タンク、温度調整器及び追い焚きバーナーで構成されており、燃料電池本体から回収した温水を貯湯タンクに一時的に貯えておき、必要に応じてお風呂や台所などに給湯します。また、暖房機能も備えており、家庭の熱需要に対し、一括した熱供給が可能です。

家庭用燃料電池の特長
1.都市ガスの新しい利用法
   燃料電池は、都市ガス(天然ガス)から取り出した水素と、空気中の酸素を電気化学反応させて電気を作るので、水素(都市ガス)と酸素(空気)を送り続ければいつまでも発電することができます。
2.排熱も利用できる
   燃料電池は、水素と酸素が反応する時に出る熱でお湯を作ることができます。使用する都市ガスのエネルギーの30%以上が電気に、40%以上が温水などの熱になります。 合計すると約80%が有効に利用できる、省エネルギーの優れた装置です。
3.環境にやさしい
 水素と酸素が反応して発電した結果、生まれる物質は水だけです。大気汚染の原因になる窒素酸化物(NOX)がほとんど出ません。水素を作る際に二酸化炭素(CO2)が発生しますが、総合効率が高いので、同じ電気・熱を作った場合の発生量は少なくなり、環境にやさしいということです。